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2020.02.27

政治の責任 ~国難襲来す~

国難襲来す

新型コロナウイルス、危ぶまれるオリンピック開催、景気の落ち込みと、まさに国難と言うべき事態が生じています。藤田東湖が吉田松陰に贈った言葉を思い出します。

『国難襲来す。国家の大事といえども深憂(しんゆう)するに足らず。深憂とすべきは人心の正気の足らざるにあり』

問われているのは日本社会の強さだと思います。

新型コロナウイルス対策

国内で新型コロナウイルス感染が拡大するかどうか瀬戸際を迎えています。皆さんには感染予防を徹底して頂き、外出の自粛要請に関してもご理解頂きたいと思います。新型コロナウイルスを検出できるPCR検査の体制も整いつつありますが、検査については以下の点にご留意頂く必要があります。

・検査の精度が必ずしも高くない

・感染が判明しても対症療法しかない

・検査が殺到すると重症者の治療が遅れる

(以下、政府の「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解」より)

仮に風邪や発熱などの軽い症状が出た場合には、外出をせず自宅で療養して下さい。ただし、以下のような場合には、決して我慢することなく直ちに都道府県に設置されている「帰国者・接触者相談センター」にご相談下さい。

●風邪の症状や37.5°C以上の発熱が4日以上続いている(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)

●強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある

※高齢者や基礎疾患等のある方は、上記の状態が2日程度続く場合

皆さんお一人お一人の協力を頂き、新型コロナウイルスの拡大をできる限り早期に食い止め、何としてもオリンピック・パラリンピックを成功させなければなりません。

必要となる緊急経済対策

昨年10-12月期は消費、設備、住宅と民需が総崩れとなりました。外需で前期比マイナス1.6%(年率6.3%マイナス)にとどまりましたが、消費増税だけでは説明できない厳しい数字です。1-3月期も新型コロナウイルスでマイナスの可能性があり、景気は危機的なところに来ています。先日発表された月例経済報告(令和2年2月)の『基調判断』は

・個人消費は、持ち直している

・設備投資は、緩やかな増加傾向にあるものの、一部に弱さが見られる

・雇用情勢は、改善している

となっていますが、この認識は私が地元を歩いて感じている肌感覚と大きく乖離しています。景気が落ち込んでいる中で、国民に外出の抑制を呼び掛けなければならないのは辛いところですが、当面は新型コロナウイルスの蔓延を抑えるためにはやむをえません。買い物、外食、旅行など消費の更なる落ち込みは避けられないでしょう。必要なのは新型コロナウイルスの拡大を食い止めた直後に経済がリバウンドできる状況をつくっておくことです。

政府は既に2019年度の補正予算に加え、予備費による新型コロナウイルス対策を打っていますが、十分な規模ではありません。2020年度予算の成立を急ぎ、その後は更なる緊急経済対策が必要です。壊滅的打撃を受けている観光業や製造業などが倒れるのを防ぐためのつなぎ融資や雇用調整助成金の拡充は最優先、同時に更なる金融緩和も欠かせません。景気対策として公共事業は有効な手段ですが、建設業は仕事が立て込んでおり上積みをしても請け負いきれない可能性があります。この局面は、給付付き税額控除など家計を直接温める大胆な財政政策を実行する必要があります。

現実的な安全保障を実現するために

自民党入りを目指すという大きな決断をしてから一年が経過し、決断は間違っていなかったと感じています。

野党を離れた最大の理由は外交安保政策の違いでした。自民党会派に入り昨年11月には自衛官支援議員連盟に出席しました。従来から退職後の自衛官の援護体制を強化すべきだと考えてきましたが、野党の中では安全保障に関する考え方の違いが大きく実現が困難でした。志を同じくする議員の中で国として自衛官の再就職支援体制を強化することを提案し、実現に向けて前進できるとの感触を得ました。

ミサイル実験を繰り返す北朝鮮、戦後最悪の関係に陥った韓国、軍事的な拡張を続ける中国、そして一筋縄ではいかない米国と、わが国を取り巻く外交安保環境はこれまでになく厳しいものとなっています。私が目指してきた現実的な安全保障政策を貫くためには、この道しかなかったと考えています。

現実に政治を動かす道を選んだ

私は政治を志した20年前から、「内政は弱い者のために、外交安保は現実的に」という理念を貫いてきました。残念ながら目指してきた保守二大政党の実現は難しくなりましたが、理念・政策は変えることなく国家国民の為に働いて参ります。

新型コロナウイルス対策や経済対策、安全保障など国政全般に関する問題について書いてきましたが、無所属で活動する今の私には大きな仕事はできません。そこで、他の議員があまり取り組んでおらず私が関与できる課題で結果を出すことを心掛けています。

地元の治水対策や道路整備はもちろんですが、『福島の処理水』や『児童虐待』などの課題では私の主張してきたことが実現しつつあります。独自の発信としてYouTubeで『細野豪志チャンネル』を開始しました。国会のあり方など、時事的な問題についても積極的に発信していますので、是非ともチャンネル登録をお願いします。

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