韓国の国会で弾劾が可決され、尹大統領は大統領としての職務が停止されることになりました。憲法裁判所は180日以内に最終判断を下すことになっており、その判断に注目が集まっています。
憲法裁判所は、朴槿恵元大統領の弾劾を認めた前例があります。しかし、今回の尹大統領の弾劾においては、自ら憲法裁判所で反論を行うとされており、審理に時間がかかる可能性が指摘されています。
韓国では「情緒が法を上回る」という指摘もあります。本来、裁判所は情緒や世論から隔絶された中で、法と正義に基づいて判断すべきです。しかし、憲法裁判所の判断に情緒や国民世論が影響を及ぼす可能性はないのでしょうか。
言うまでもなく、判決を下すのは裁判官です。憲法裁判所が政治的案件を扱う性質上、判事の政治信条が判決に影響を与えることは避けられません。そのような状況を踏まえた上で、補充が必要な裁判官を国会(与野党)が選ぶことになります。尹大統領の弾劾を求める国民世論が圧倒的な中で、裁判官の顔ぶれ次第では果たして公正な判決が下されるのか、予断を許しません。
日本には憲法裁判所は存在しません。法律が憲法に違反していないか(違憲立法審査権)は、特定の事案に基づいて利害関係者のみが裁判所に判断を求める形(付随的審査)をとっています。最近では、同性婚を希望する当事者が起こした裁判において、福岡高裁が違憲判決を下しました。高裁の判決が積み重ねられ、最高裁の判決が出れば、立法府も対応を迫られることになります。
私自身は同性婚を立法府として認めるべきとの立場ですが、わが国に違憲審査を一般的に行う憲法裁判所を設置すべきとの意見には慎重です。司法が積極的に立法や行政に介入すれば、裁判所の人事に政治が介入するリスクが高まります。そうなると、裁判所が世論から距離を保ち、法と正義に基づいて判断することが難しくなる懸念があります。
国会では政治資金に関して、国会に第三者機関を設ける方向での議論が行われています。第三者機関の必要性は理解しますが、そのような機関に強大な権限を与えることには私は慎重な立場です。選挙結果によっては、その後の国会で公正な人事が行われるという保証はありません。選定が政治的なものになると、特定の政党や政治家がターゲットにされる可能性も否定できません。
属人的な要素を含む第三者機関を万能視する考え方は危険です。重要なのは公開性の原則です。私は、マスコミであろうと個人であろうと、誰でもチェックできる仕組みの方が健全だと思います。
*サムネイルの画像はAIで作成しました
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